線量計(せんりょうけい)について ~放射能汚染がわからない訳~

線量計について

空間線量計。
2011年以降、非常にメジャーな存在になりました。

この空間線量計は、様々な前提条件があるわけでね・・・・。
残念ながら、何でも出来るわけではないんです。

使用用途が限られており、
ゼロ距離で使用し、汚染の有無を確認するために作られている訳ではないのです。
線量計の正確性を確保する校正方法から、まず先にお話ししましょう。
基本的には、Co60(コバルト60)という指定核種が封じ込められた、数GBqの点線源を用いて、数mの距離で線量を確認するわけです。

この時点で気づいた方いますよね?

そうです、ゼロ距離はまったく考慮されていません。
例えば、3mで1μSv/hの線量を確認したい場合、1mに対して1cmは、0.33パーセントになります。
誤差の範囲内に収まってしまいますよね。

校正書を見ても、数cmで行っていますとは、書いてありません。
ということは、いくらゼロ距離で量っても、正確な測定は出来ないのです。

また、測定器には実行線と呼ばれるものが存在します。
実効線ってなに?とお思いの方は、ちょとご自分の指を見てください。

指には、二つの節が走っていますよね。
実効線とは放射線を感じる中枢であり、線量計を指で考えると、大体一番上の節の位置辺りに、実効線が走っています。

つまりは、測定器と対象との距離を0にした所で、
本当は、ゼロ距離で測れてはいないのです。

測定器の実行線については各メーカーにご確認くださいね☆

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