放射能濃度測定ではゲルマニウム半導体を始め、ヨウ化ナトリウム(NaI)や、ランタンブロマイド(labr)等の結晶が使用されています。

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放射能濃度測定について(前)

機器の紹介

放射能濃度測定。
私共は親しみがありますが、説明となると中々に難しいです。

そのため、今回は、前後半に分けて説明をしていきたいと思います。
皆様のペースで読み進めて頂ければ幸いです。

じゃまず、機器紹介から参りましょう☆☆☆

放射能濃度測定に使用可能な機器には、それぞれ分析を行う為に重要な部分があります。
それが「結晶」の存在です。

結晶

ゲルマニウム半導体検出器では、
名前の通り結晶に「ゲルマニウム」を用いております。

NaI検出器では、「ヨウ化ナトリウム」を用いております。
『Na(ナトリウム)+I(ヨウ素) = NaI(ヨウ化ナトリウム)』

LaBr3検出器では、「ランタンブロマイド」を用いております。
『LaBr = ランタンブロマイド』

それ以外にも、
プラスチックシンチレーション検出器や、CDTE検出器なんてのもあります。

機器の特性を知る為に


次はそれぞれの機器の特性を知るために、専門用語を勉強していきましょう。

専門用語というと少し構えてしまうかもしれませんが……
以下のたった二つなので、気楽にいきましょう。

・相対効率 (そうたいこうりつ)
・分解能 (ぶんかいのう)

まずは、相対効率から参りましょうか☆
名前からすると、何かに対する効率のようですが、正体は一体?

これは3×3インチのヨウ化ナトリウムの結晶を用いた、NaIシンチレーション検出器。
それを基準として、放射線を感じ取る力を表したものです。

結晶

「3×3てなんじゃぁ!」
とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、結晶のサイズですね。

当然ながら、2×2なんてのもあります。
サイズが大きくなればなる程、感じ取る力も増します。

ちなみにこの相対効率、
NaIシンチレーションより優れていれば、「相対効率120%」等と表されますし、
劣っていれば、「相対効率40%」等と表記されます。

世の中では、「ゲルマ! ゲルマ!」と神輿にわっしょいな感じですが……
一般的に、放射線を感じとる力は、NaIの方が優れているんですね☆
(世の中には、相対効率120%などのゲルマもありますが、かなり稀な存在です)

相対効率を、一般的な機器で順位を表すと、こんな感じです

相対効率ランキング

どうですか?
ちょっとはNaIの事を見直しましたか?笑

次に紹介するのは、分解能と呼ばれるものです。
名前からすると、何かを分解する能力のようですが……?

これは分解する能力ではなく、分別する能力と考えて頂ければ問題ありません。

放射線とは、言い換えればエネルギーです。
このエネルギー。実は核種毎に、放つ値が異なっています。

放射能測定は、そんな放射性核種の持つ固有のエネルギーを捉える事で、放射性核種の特定を行っているんですね。

そうなると、中には似通ったエネルギーを持った放射線も存在します。
そういったエネルギーを、きちんと分別する力が分解能です。

結晶

もしこの力が弱いと、「誤検出」なんて事態を招き易くなってしまいます。
NaIだとこの力が低いので……弊社では繰り返し測定し、結果を報告しています。

対してゲルマニウム半導体検出器は、この分解能と呼ばれる能力が非常に高いです。
だから、安心して測定を行うことが出来るんですね。

分解能を、一般的な機器で順位を表すと、こんなランキングになります。

分解能ランキング

なお、あくまで一般的な指標ですので、当然例外も存在します。悪しからず!
機器の特性に関して、何となくわかりましたか? ではまた次回

放射能濃度測定に関して 第六話  放射能濃度測定に関して 第八話

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