放射能規制値。
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて制定された、日本国の食品衛生法に規定されるもの。
現在の一般食品 100Bq/kg
乳児用食品 50Bq/kg
飲料水 10Bq/kg
規制値における区分と値が、上記の様になっているのは周知の通りです。
しかし、3.11の原発事故以前においては、どうなっていたのでしょうか?
今日は、その事について考えてみたいと思います。
原発事故以前、日本に規制値はありませんでした。
当然、放射性物質の規制値は存在していますが、
国内で生産されるものに、放射性セシウム等が混入する事はありませんでした。
あえて例をあげるなら、放射性物質に関しては、
チェルノブイリ原発事故以降設定された、輸入にかかわる規制が存在した位です。
2007年。新潟県中越沖地震において、東京電力柏崎原子力発電所、変圧器火災発生が発生しました。
結果としては、事なきを得ました。
しかし水面下では、原発から大量に放射性物質が拡散されることを考えてなのか、
放射性物質に関する大規模な調査がなされています。
https://www.jcac.or.jp/uploaded/attachment/61.pdf
上記リンク先から、日本人が一日、一人当たり摂取している放射性セシウム(Cs137)を見てみると。
0.008Bq~0.1Bq 平均値は0.033Bq
現在の基準値に比べて、ずいぶん低いことがわかります。
また、精米後のお米の放射性セシウム濃度は0.0000~0.063Bq/kg。
平均は0.01Bq/kgとなっています。
これに関して言えば、現在の数値がいかに高いのかよくわかります。
単純に、現在の食品衛生法の市場流通が認められる基準は、100Bq/kgとなっています。
しかしながら、この100Bq/kgを基準にした場合、1Bq/kgは低い値になります。
けれども、2007年の環境試料中の放射性セシウムの濃度結果と比較する場合、
精米後のお米の平均値0.01Bq/kgに比べると、1Bq/kgは大きい数値であると思えてしまいます。
「事故は、起きてしまったから仕方がない」という考え方と、
「事故以前と同じ様に」という考え方は、ともに尊重されるべき思想の自由です。
つまりは、いつもの結論です。
「大丈夫」と思う方は食べて頂き、「まずいな」と思う方は、やめる。
そんな風に、お願い申し上げます。